太田哲也が、フォルクスワーゲン新型Golfに試乗してみた!(前編)

2021.07.01

第8世代へと進化した新型Golfのプレス試乗会に行ってきた。Golfといえば、累計3500万台以上を販売したベストセラーで、なおかつコンパクトカーのベンチマーク。新型Golfは販売も好調で、正式発売に先駆けて2月からスタートした予約注文では、実車なし、カタログのみの状態で、出だしの1ヶ月間だけで1000台も売れたという。

試乗会は御殿場が起点だったので、999ccエンジン+48Vマイルドハイブリッドドライブを積んでいるモデルと、1497ccエンジン+48Vマイルドハイブリッドドライブを積んでいるモデルの2台を箱根方面で走らせてきた。

いつの時代にもGolfはベンチマークなんだけど、それは突出した性能とかではなく、トータルでのバランス良さやデザインのまとまりなどで実現している。だからさすがに今回の第8世代においては、ベンチマークとしてのリードを保つのは難しいのではないか。長年熟成されてきたものが、さらにどう進化する余地があるか興味があった。

新型Golfのテーマは、デジタル、電動、IT化だという。資料には、インテリジェント、コネクティッド、電動化って書いてあったな。フォルクスワーゲンという会社の特徴としては、新技術を高級車ではなくて量産車にいち早く投入することでニューテクノロジーにかかわるコストを下げる手法をとる。だからこそ大衆車なのに先進的なんだよね。ボディ剛性が高く、シャシーがしっかりしているから、操縦性も高く、スポーティでもある。新型Golfは第7世代よりも、さらにボディ剛性が高くなったと感じた。

999ccエンジン+48Vマイルドハイブリッドドライブを積んでいるモデルは、電子制御によってスピンやアンダーステアを防止する機能を強く働かせている印象だった。ビギナー向けなんだろうね。リアサスペンションなどの構造が異なる1497ccエンジン+48Vマイルドハイブリッドドライブ仕様の方は、電子制御の効きがお手柔らかだった。ハイブリッドであることを意識することなく乗れもした。ちなみに、アイドリングストップ機能付きだけど、僕が以前乗っていた第7世代GolfのGTIよりもエンジンのかかりが早かった。

デザイン的には・・・・・後編につづく

〇車両説明

1974年の初代誕生以来、クルマにとって大切なことを着実に進化させてきたコンパクトカーのベンチマーク的存在。いまという時代に合わせ、第8世代の「The new Golf」は先進のデジタルコックピットなどを採用したが、品質や機能性を犠牲にしないシンプル・イズ・ベストを実現しており、安全で使いやすく、乗っていて楽しいクルマとなっている。

〇スペック

●全長×全幅×全高:4295mm×1790mm×1475mm
●ホイールベース:2620mm
●車両重量:1310~1380kg
●最小回転半径:5.1m
●総排気量:999cc/1497cc
●エンジン形式:直列3気筒DOHCインタークーラー付ターボ(4バルブ)+48Vマイルドハイブリッド/直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ(4バルブ)+48Vマイルドハイブリッド
●最高出力:110ps(81kW)/5500rpm/150ps(110kW)/5000-6000rpm
●最大トルク:20.4kgm(200Nm)/2000-3000rpm/25.5kgm(250Nm)/1500-3500rpm
●トランスミッション:7速DCT
●燃費(JC08モード):20.4km/ℓ/18.7km/ℓ
●タイヤサイズ:205/55 R16/225/45 R17

〇プライス

1.0ℓ直3DOHCターボ+48Vマイルドハイブリッド

eTSI Active Basic:291万6000円
e-TSI Active:312万5000円

1.5ℓ直4DOHCターボ+48Vマイルドハイブリッド

eTSI Style:370万5000円
eTSI R-Line:375万5000円

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