やっぱりレース車は楽しい!マツダ・ロードスター・パーティーレース車を試してみた

2020.04.01

ポルシェやフェラーリのオーナーたちがロードスターパーティーレース車をサーキットの練習で使っているらしい。最初は練習のつもりだったが実際にレースに参戦し出した人もいると聞いた。ロールゲージ等の安全装備が備わり、買ってから改造しないでそのまますぐにサーキットに持ち込めるところが魅力的だ。後輪駆動でマニュアルシフト、という点も面白そう。それで試乗してみることにしたが、どうせなら一緒に走る仲間がいたほうが良い。すでにパーティーレースに出場し、昨年の富士スピードウェイのレースではボールポジション獲得した上田選手に声をかけて、一緒に袖ヶ浦フォレストレースウェイを走ってみた。

走り出す前に彼からレクチャーを受けたのは、「足が柔らかいから、ハンドルを早めに切りはじめると良い。タイヤの空気圧も通常より多めに入れる」ということだった。通常サーキットではタイヤの内圧が大きく上がるので、指定圧よりも若干低くしておくものだ。半信半疑でアドバイスに従いつつ、上田選手の後ろについて走りだした。

エンジンは1.5リッターNAだから、さほど強い加速はないので、一周目からアクセルを強く踏み込める。車高が低く、軽量なのでコーナリング限界が高い。そしてブレーキをかけるとすっと止まってくれる。とても安心して走れるクルマだ・

ただし、すっと止まってくれるから、ブレーキを遅らせてタイムを稼ごうとする。するとハンドルを切るタイミングが遅れてしまう。ブレーキを遅らせてタイムを出すのではなくブレーキはそこそこに、スピードを高めに維持して、早めにコーナリングを始める運転が有効だった。

足が柔らかいため、ロールもピンチングも大きいい。上物がぐらぐらする感じ。仮にもっと足を固めればロールが減りコーナリング限界が高まるだろうが、この柔らかい脚によって例えばリアが滑り出した時も唐突に滑るようなことがない。当日は途中から雨が降り出したが、この扱いやすさが功を奏して、ウェット路も安心して走れた。

とかく足を固めていくと、強引な運転な仕方となり、ブレーキポイントを詰めて走るようになりがちだ。そういう運転の仕方だと、フェラーリとかポルシェのようなスーパースポーツは良いタイムが出ない。またランニングコストも安いから、練習にはもってこいといえる。

この日、二台で30分×3回も走ったが、少しオーバースピードで走るとアンダーステアが出たり、だからと言って落としすぎるとパワーがないからタイムロスになったり、そういう意味では、安心して走れるクルマだが、タイムを上げようとするとシビアに運転しなければならない。そういう意味で奥が深いし面白いクルマだった。パーティレースの出みたくなった。