ロードスターNR-Aのパーティーレースでの“タイヤの慣らし方”

2023.06.05

季節は初夏に移り変わってきた。あいかわらず週末は、体力・気力向上のため、マツダ・ロードスターNR-Aで筑波サーキットに出かけていくことを自分に言い聞かせている。僕は夏が好きだけど、暑くなると好タイムが出にくくなる。そのため比較として他の選手も走っていると好都合だ。
他の選手とピットを一緒に使わせてもらって、走り終えるといろいろと話をする。それも楽しみの一つだ。

この前はたまたま水曜日に時間ができたから、筑波サーキットに行ってみた。するとなんと、平日でもロードスターで走りに来ている人たちがいて、30台の走行枠も満杯で、いったいみんな、仕事は大丈夫かッ、と思ったけど、オレもそう思われてるね、きっと。

さて、今回は、「タイヤを作る」ことについて触れよう。僕が参戦しているロードスターのレースは、タイヤ作りが勝敗の鍵を握っているんだ。

ロードスター・パーティレースは、基本的にクルマの仕様変更ができない。キャンバーなどのアライメントも大きくは変更できないから、腕の勝負!と言いたいところだが、そうでもない。小さいことの積み重ねで速さが違ってくるようだ。

そのひとつがタイヤだ。

一般的には新品のタイヤでコースに入ると良いタイムが出るものだけど、マツダ・ロードスターではそうはいかない。規定のサスペンションが柔らかいこともあって、タイヤが減ってゴムがぐにゃぐにゃしないほうが良い。レギュレーションの関係でタイヤの溝は最低でも5mm以上は残してないといけないから、できるだけその手前の状態の減り方でレースに挑みたい。そこまでタイヤを減らすわけだ。

タイヤ作りって言葉で書くと「サーキットを走れば減るでしょ」と簡単に考えがちだけど、そうではない。理想はタイヤのショルダー部分の外側も内側も均等に減らこと。これがなかなか大変なんだよ。

新品のタイヤでガンガン走ってしまうと、最初に外側部分が減ってしまうから、もういいタイヤじゃなくなっちゃうんだよね。シリーズ戦に出ている上級者たちは、最初は抑えて走ってタイヤの角を残しながらタイヤを作っている。彼らは軽量ホイールを何セット(10セットも持っている人もいる)も持っているから、レースに臨む時にはいいタイヤを組み合わせているんだよ。

僕はずっと重い純正ホイール2セットで走っていたんだけど、最近、うれしいことに他の選手から軽量ホイールを譲ってもらった。それ自体は良いのだが、他の重いホイールと組み合わせるのが難しくなってしまった。
いろいろと悩みは尽きないね。

繰り返しになるけど、新品状態の時は抑えて走ってトレッドを均一に減らすべきなんだけど、僕の場合は、最初の数周くらいは抑えるけど、すぐに面倒になってペースを上げてしまうんだ。そうするとショルダーが傷んで良いタイヤにならない。

わかっちゃいるけど、やめられないのであった。

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