ブリヂストンの注目タイヤを比較してみた(所長:太田哲也)

2018.10.01

近頃ミニサーキットでの走行が人気で各地でイベントが開催されている。サーキットを走るとなると専用タイヤが必要と思われるかもしれないが、最近は一般ラジアルタイヤで走るのが流行っている。ブリヂストンでいうなら、ハイグリップを発揮しつつもウエットもOK、そして一般道でもゴツゴツしないオールマイティな『POTENZA RE-71R(以下71R)』が人気を博している。そこへ新たに『POTENZA RE-12D(以下12D)』が投入され、ラジアル最速にこだわるユーザーにとってタイヤ選びが喜ばしい(悩ましい?)状況になってきた。そこで両タイヤの比較テストを袖ヶ浦フォレストレースウェイで実施した。
 装着したクルマはアバルト124スパイダー。快適なオープンエアモータリングを堪能できるスタイリッシュな2シーターモデル。低回転からパワフルな1.4リッターエンジンを搭載したFR(フロントエンジン/リアドライブ)車で、扱いやすくも面白く、兄弟車であるマツダ・ロードスターとともにこのところサーキット走行を楽しむオーナーが増えてきた。
 さて最初に71Rを装着する。ラジアルタイヤの特性で専用のSタイヤよりも低温からグリップ力を発揮するので1周目から安心感がある。一般的にラジアルは連続走行で熱ダレがしやすく「一周勝負」的な傾向が強いが、71Rはタイムが持続するのが特徴だ。
 12Dに履き替えるとさらにハンドルが重く感じられ、グリップ力の増大を予感させられる。実際にこの日の計測で、ラップ当たり0.8秒程アップ。2周目以降もベストタイムに近いタイムが連発できた。
 運動特性は、一般的に『速いタイヤ=運転がシビア』とイメージされがちだが、限界を超えて滑りながらもグリップしてくれるので扱いやすく、多少アクセルを踏み過ぎてもクルマを前に前にと進めてくれるのが印象的だった。

 気になるのは履き替えたことによる挙動の変化だが、両者は「兄弟タイヤ」ということもあって性格が似ているので走らせ方も似ていて、履き替えてすぐになじんだ。運転方法は、旋回ブレーキを多用せず、ブレーキングと向きを変える動作を別々に行う走り方が合っていた。またシャシーのセッティングの方向性も同じでOKだった。コーナーへの進入速度を時速2〜3キロ程度高めれるイメージで走ればよいだろう。
 最後に両者の理想的な使い方としては、71Rは日常使いから履いていてウイークエンドにサーキットへ行って練習走行で楽しむ。12Dはより高価格なので練習はRE-71Rで行い、タイムアタック大会などでベストタイムを「ここぞ!」と狙うときだけ別に用意しておいた12Dを装着するのが理想ではないかと思う

取材・文/太田哲也(ラボ所長)

【関連ウェブサイト】
https://tire.bridgestone.co.jp/potenza/

http://www.tezzo.jp