EV一辺倒でなく、いろいろあって、それでイイ!新型マツダCX60試乗 (後編)

2022.11.14

【大型車の取り回しの悪さを解消】
X-60は世界的に見ればミドルクラスのSUVだが、現在の日本車としては大型だ。目の前に堂々たる大きなボンネットがあるので、それだけ直前が見えにくい。また大きいサイズは取り回しが大変で、とくに都市部では使い勝手がよくない。そこでその問題を解消するため、cx60は周囲の様子をモニターでチェックできる新機構が加わった。すでに他車でも同様の機構はとくにSUVなどでは取り入れられているが、cx60ではカメラの映像をそのままモニターに映し出すのではなく、画像処理して立体的に見えるように工夫された。

実際に狭い駐車場などで、他車や壁との間隔や、演習とタイヤの位置関係が目視できる。さらにハンドルを切ったときのボディの動きを予想してくれるので、障害物を避けてギリギリを通過することができる。また狭い道路でのすれ違い時に、脇の電柱や縁石と、ボディの位置が確認できるので、ギリギリまで左に寄せることができるのがありがたい。

【風が吹けば桶屋が儲かる】 
効率のいいディーゼルエンジンを造るため、エンジンを大型化した。それを積むためにクルマも必然的に大型化する。大型化により居住性や快適性は向上する。見た目も畏怖堂々と所有欲も満足させられる。しかしその一方で狭い日本では取り回しが不便となり、乗りだすときに気持ち的にも気が重くなりがち。そのネガティブさを、モニターで解消できれば大型車のわずらわしさは減少する。めでたしめでたし。

マツダ CX-60(SKYACTIV-D 3.3搭載車)

●全長×全幅×全高:4740mm×1890mm×1685mm
●ホイールベース:2870mm
●車両重量:1790~1810kg
●エンジン形式:SKYACTIV-D 3.3
●エンジン排気量:3283cc
●最高出力:170kW(231ps)/4000~4200rpm
●最大トルク:500N・m(51.0kgf・m)/1500~3000rpm
●使用燃料:軽油
●変速機:8EC-AT
●駆動方式:後輪駆動ベースAWDシステム
●価格:3,239,500円~4,658,500円