出光ルブリカンツ フィリピンのキックオフMTGに参加 by 太田所長(所員:高桑秀典)

2019.07.31

 

 

 

 

去る7月23~25日にかけて、自動車評論家/レーシングドライバーの太田哲也氏がフィリピンを訪問してきました。

何ゆえに「何度訪れても楽しい旅行先」として知られるフィリピンに行ってきたのかというと、もちろん、観光が目的ではありません。現地にて出光興産株式会社の潤滑油販売会社である「出光ルブリカンツ フィリピン」が設立され、そのキックオフミーティングにスペシャルゲストとして招かれたのです。

太田氏はミーティングの前日に出光ルブリカンツ フィリピンのスタッフ(現地法人の日本人代表がすっかりフィリピンに馴染んでいます)と会合し、現地のディストリビューター(販売代理店スタッフ)をはじめとする約150名が参加した本番のキックオフミーティングでは、まず、太田氏の紹介ビデオが上映され、その後、「マガンダンハポン(こんにちは)」とタガログ語で冒頭の挨拶をしつつ、英語でスピーチしました。

出光ルブリカンツ フィリピンは、日系自動車や車関連部品メーカーへの潤滑油供給並びに自社ブランドオイルの拡販を推進する目的で設立されたわけですが、太田氏はマツダのワークスドライバー時代に出光のオイルを潤滑油として採用したマツダ787Bなどをドライブしていたことがあり、その信頼性の高さを熟知。英語でのスピーチでは「出光のオイルはベースオイルが良いので、サーキット走行においても有効であること」などを現地の関係者に説明しました。

また、ル・マン優勝車から抜いたオイルは小分けにされ、スタッフに小瓶で配られたこと、それを今でも大事にしているエピソードを紹介しました。

日本ではあまり話題になりませんが、フィリピンは平均年齢が周辺国に比べ圧倒的に若く、2018年のGDP成長率が6.2%なので、中・長期的に安定した成長が見込まれています。2018年の自動車販売台数は36万台で、二輪車販売台数のほうは160万台にも達しています。ということで、二輪/四輪関連のオイルをはじめとした潤滑油の需要が今後も堅調に伸びると予想されています。

そして、そのような土壌があるため、モータースポーツへの関心や憧れが強く、実際にVITAレースなどが盛り上がっています。また、1998年5月3日に発生したレース中の多重事故に巻き込まれ、瀕死の重傷を負ってしまった太田氏をサーキットに復帰させるためのプロジェクトである『KEEP ON RACING』のコンセプトに賛同し、チャレンジし続ける精神が心強いと感じてくれた現地の販売代理店スタッフも多かったです。

KEEP ON RACINGは、出光興産との共催で、2009年から小学生向けの「太田哲也 出張授業~子供達をクルマ好きにしよう~」を開始。2011年から、小学校に加え、中学校への出張授業もスタートさせました。“社会貢献”を原点としながら活動しているKEEP ON RACINGの精神は、現在実施されている『injured ZEROプロジェクト Tetsuya OTAスポーツドライビングスクール』に受け継がれており、クルマの運転が上手くなれば安全につながるという基本理念のもと、数多くの方々に座学と実践で安全運転と交通マナーを楽しく学んでもらっています。

最後にマニラの交通事情を記しておくと、常に渋滞し、日本車が非常に多く走っていました。交通マナーは良いとは言えず、太田氏は「自分の身は自分で守る必要がある」と強く感じたそうです。それは交通環境が安全そうに見えて実は安全ではない日本でも同じことで、太田氏は「安全を確保するために、常に安心しないで、自分の身を自分で守る意識が重要」であると再認識したとのことでした。