ミッドシップのコルベットって、どうなの?(第1回)

2022.01.16

結論から言うと、予想外に魅力的だった。走りも、品質も、使い勝手もよかった。日本においてもっと注目されるべきだと思ったので、がんばって全3回でいっぱい書こうと思う。

◆デザインの変更が意味すること

コルベットといえば伝統的に、FRレイアウトで、長いエンジンを搭載するためのロングノーズ、そしてショートデッキ・スタイルが定番だった。しかし今回からミッドシップに移行したことで、デザインがすっかり変わった。

以前、とある試乗会に行ったら、駐車場の赤いコルベットを見た国産メーカーの人から「太田さんは、きょうはフェラーリで来たんですか?」と言われたことがある。クルマの専門家でさえフェラーリなのかな?と見間違えるほど、新しいコルベットのシルエットは従来のコルベットっぽくない。

しかしミッドシップだが、同カテゴリー他車のようにサイドシルが大きくて高いことがないので、乗り降りがしやすい。室内は広く豪華な雰囲気を醸し出す。アメリカ人は身体が大きいので、シートの前後リクライニング量も十分だ。

 

◆パワーユニットは伝統の…

V型8気筒エンジンは伝統のOHVだ。今の時代にOHVと聞くと時代遅れの印象があるが、高回転を追求するのではなく大排気量大トルクで走るのならば、OHCに比べて簡素なヘッドのOHVの方が重心の低さと整備性の高さはメリットとなる。何しろ大排気量の6156ccのV8である。F1も4気筒1.6lとなり、EV化も進む現在、自然吸気大排気量ユニットはかえって魅力的に思える。ハイパワーだが、低回転から力がありとても扱いやすい。

さて次回は、実際にサーキットで走らせたらどうかについて
~第2回につづく~